税理士試験 財務諸表論にこうやって合格した
財務諸表論 は税理士試験の中でも合格率が他の科目と比較すると高い傾向にあり合格しやすい科目と言えます。よって、税理士試験の受験者の多くは最初に財務諸表論を受験する人が多い傾向にあります。
財務諸表論は理論50点、計算50点の配点で行われる試験です。私はTACの通信講座を利用して財務諸表論に合格することができました。
私がどのような勉強方法で合格したかを紹介していきたいと思います。
理論の学習方法
勉強に使用した教材
財務諸表論の理論問題は大問2問が出題されます。理論に費やす時間は30分〜40分が目安となります。私が理論の勉強に使用していたテキストはTACの理論テキストと理論暗記の確認に使うポイントチェックの2冊でした。
5月からはTACの直前対策講座が始まり、直前対策テキストも上記の2冊にプラスして使用しました。この直前対策テキスト1冊には理論と計算の両方の内容が含まれています。しかし、理論の内容はほとんど前述した理論テキストに書かれている事と同じです。
ただ、理論テキストには載っていない応用理論が載っているため、その部分だけを覚えるときは直前対策テキストを使用しました。なので、使用したテキストは次の3冊になります。
・理論テキスト(主に使用)
・ポイントチェック(苦手な論点の確認のみ)
・直前対策テキスト (応用理論のみ)
1月から4月までの期間は主に理論テキストを使って勉強していました。その中で不安のある論点をポイントチェックを使って確認していました。5月から試験日までは、理論テキストと直前対策テキストを使用して勉強しました。
理論の暗記方法
理論の暗記方法は人によるかもしれませんが、私の場合は文章を読んで暗記しました。覚えにくい部分ついては実際口に出して文章を読み、それを4,5回繰り返して暗記しました。
理論の覚えるペースですが、1月から4月中旬までの期間は各論点(企業会計原則、リース会計など)を一週間で大体2つ暗記(各論点のボリュームによる。)するペースで進めました。4月中旬までには理論テキストを1周し終えました。この時期は一度覚えたテーマについて特に復習などはしていませんでした。
しかし、人間誰でもそうですが復習しないと覚えたことは忘れてしまいます。そこで4月中旬から税理士試験前日(8月上旬)までは、これまでに覚えた理論を脳に定着させる作業が必要となります。
また覚え直すのは面倒だと思いますが、これまでに全ての理論を一度暗記しているので、2回目に覚え直すときは1回目に覚えたときよりも早く覚えることができます。
理論テキストを2周目するときは1周目で覚えたペースよりも早く覚えます。私は2周目に暗記するときは4日で2つの論点のペースで覚えました。このペースで暗記すると大体1ヶ月半で全ての理論を終えることができます。
そして、3周目は1日1論点、4周目は1日2論点と1回で暗記する量を増やしていきます。5,6周する頃には全ての理論をしっかりと脳に定着させることができます。
計算の勉強方法
使用した教材
財務諸表論の計算問題は貸借対照表と損益計算書の作表問題が出題されます。計算に費やす時間は80分〜90分が目安となります。
私が計算に使用していた教材はTACの通信講座で定期的に配布されるテスト一式でした。私はTACの通信講座で簿記論も受講していたため財務諸表論の計算はほとんど簿記論の教材で事足りました。
しかし、財務諸表論特有の科目名や表示方式、注記についてはポイントチェックを使って勉強しました。
なので、使用した教材は次の2点になります。
・ポイントチェック
計算の勉強方法
TACの通信講座では週に一度120分のテスト(理論を含む)がありました。重要なことはテストを受けた後に採点だけで終わらせないことです。間違えた問題があるならばなぜその問題をを間違えたのか検証することが重要になってきます。
私の場合は間違えた問題毎に間違えた理由をポストイットに書いて机に貼っておき、同じミスをしないように対応策を考えました。例えば間違える理由として以下のような理由があります。
・数字の転記ミス
・問題の読み飛ばし
・その論点を理解していない
・時間が足らない
・電卓のたたきミス
ミスした問題の間違えた理由が分かったら同じミスをしないように対策を講じます。理由が数字の転記ミスであれば転記する回数を減らすなどしてミスを減らします。
問題の中で複数回出てくる勘定科目(現金預金、売掛金など)についてはT勘定を使って集計しますが、それ以外の勘定科目については問題用紙の前T/Bに直接書き込んだり、直接解答用紙に答えを記入するようにします。これで転記によるミスを減らせますし、問題を解く時間を短縮することができます。
このようにそれぞれの理由について対策を練ったらテストを計算だけ解き直します。この作業を繰り返すことで自分にとって一番効率の良い計算の解き方が身についてきます。