急性骨髄性白血病との闘い(3) 再発

急性骨髄性白血病の再発

 

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維持療法

私は急性骨髄性白血病を患いましたが、病院で化学療法を受けたことにより寛解に至ることが出来ました(4月に入院して8月に退院)。詳しい内容は

急性骨髄性白血病との闘い(1) 発病 - peitanyan’s diary

急性骨髄性白血病との闘い(2) 入院・治療 - peitanyan’s diary

をご覧ください。

 

病院を退院した後は再発のリスクを下げるためにその年の11月から次の年の10月まで維持療法を1年間続けることになりました。

 

維持療法とは5日間連続して弱めの抗がん剤を体内に投与する治療です。この治療は1ヶ月ごとに1回行い、1年かけて計12回の治療が行なわれました。維持療法は日帰りか入院かを選択することができました。

 

維持療法で用いられる抗がん剤は、寛解導入法や地固め療法で用いられる抗がん剤と比べると副作用は弱いとの説明を受けていました。そのため、最初は日帰りで治療を受けていたのですが、私の場合は食欲不振や吐き気や、怠さなどの副作用が強く出てしまいました。

 

自宅から病院までは距離があり、電車やバスを使用して病院まで行っていたのでその移動だけでも体に負担がかかりました。そのため、私は日帰りでの治療をやめて入院して維持療法を受けることにしました。

 

 

治療しながらの学生生活

私は急性骨髄性白血病の治療のため高校を留年していたので、4月からは維持療法を受けながら高校へ通うことになりました。高校の友達はもう既に卒業してしまい、年が一つ下の生徒と仲良くやっていけるか不安でした。

 

しかし、高校で部活をやっていたこともあり私の後輩が他の生徒との橋渡しになってくれたおかげで友人ができ、その学年に馴染むことができました。のこ維持療法を受ける週は学校を休み治療に専念することになりました。

 

学校の授業に遅れないように入院中に勉強をしたこともありましたが、抗がん剤の副作用で気分が悪くなるため全く頭に入ってきませんでした。結局、治療後の副作用が収まった後に勉強して遅れを取り戻すようにしていました。

 

体の異変

10月の維持療法を終え、1年間の治療を終えることができました。その後は勉強に集中することができ、受験対策を進めていきました。そして、センター試験まであと1ヶ月と迫っている時期でした。

 

高校の帰宅中に突然周りの音が聞こえなくなり、その症状が数秒間続いた後めまいと耳鳴りが起こり始めました。めまいと耳鳴りはすぐに治りました。貧血とは違う感じのめまいでした。このときは寝不足が原因かもしれないと思っていました。

 

年が明けて、受験日を迎えました。そしてその試験中のことでした。また以前と同じ症状が起こりました。しかし、そのときは以前の症状よりもひどくめまいと耳鳴りがなかなか治りませんでした。

 

それから数日後、朝目が覚めてテレビを見たとき左目がぼやけて見えることに気付きました。コンタクトレンズの度数を変えたばかりだったので度が合わなかったのかと思いメガネ屋の眼科で再び度数の調整をしてもらったのですが、「今の度数で問題ないよ。」と眼科医の診断を受けました。

 

ウォーキングをしているときに瞼がピクピクと痙攣してしまい、それがなかなか治らず一日中痙攣していました。また、お風呂に入ると耳鳴りがして頭部の側頭部が痛くなるような症状がでてきました。さらに目を上下左右に動かそうとすると、耳鳴りと目眩が生じました。

 

白血病の再発

上記のような様々な症状が出てくるようになり、ついに左目だけ視界がぼやけてハッキリと物が見れなくなりました。私はこのとき、とても不安でしたがこの症状が白血病の再発とは思っていませんでした。

 

目の症状だったので目に何かしらの異常があるのかと思っていました。なので、いつもかかっている総合病院の眼科で診察を受けました。

 

そのときに診察を受けた眼科医に物がぼやけて見えることやひどい頭痛がすること等を説明したのですが、その日は予約がいっぱいで検査が出来ず、翌週に検査をすることになりました。

 

しかし、その眼科医に付いていた看護師の方が私の症状を聞いて、血液内科の私の主治医に連絡を入れてくれました。その看護師の方は、私が急性骨髄性白血病と診断されたときに主治医に付いていた看護師の方でした。

 

おかげで主治医の診察を受けることができました。私の症状から緊急性があるとのことで、すぐに頭部C Tの検査を受けることになりました。その結果、頭部に腫瘍があることが分かりました。

 

主治医からその腫瘍は白血病細胞の可能性があると告げられました。そこで、背中に針を刺して脊髄液を採取し検査した結果、骨髄液の中に白血病細胞が確認されました。残念ながら白血病の再発が確定してしまいました。

 

再発が確定したときはかなり落ち込みました。これまで1年以上時間をかけてやってきた治療は一体何のためだったのかと悔しくて仕方がありませんでした。

 

次回は、再入院したときの治療について記したいと思います。